細やかな抵抗

私はよく、広告を非表示にする。それも決まって、「関連性が低い/あまり興味がない」という理由で。


Google は、YouTube を買収している。この事実を知らない人は意外に多い。


これが何を意味するか?彼らは、私がどの動画を視聴し、そのうちのどれに好評価したのかを、すべて把握している。それらはすべて、恐らく世界規模で大きいサーバのビックデータに蓄積され続ける。


エドワード・スノーデンが暴露した。彼は、CIA のNSA が全世界の通信を監視していると言うのだ。


これもまた、あまり知られていないことだが、日本版のNSAは、既に存在する。NHKのETVか何かで放送していた。


目的は「日本をテロ関連のサイバー攻撃から守る」こと。便宜上は、国防が目的らしい。その実態は…


その機関は、一時間につき500000件の、国内の全通信を監視している。(日本の人工衛星を経由することによって。)そのうち、危険性があると判断されたものは、なんと「一件」。残り499999件は、国防と何の関係もない。


わざわざ、馬鹿みたいに高い費用(国民の血税)を浪費して、作業効率が0.0002%の徒労をし続けるのかは、依然として謎である。(極右の国家公務員から見たときの、「政治犯(=まともな国民)」を取り締まるため…?)


更に、GoogleNSAに協力している。つまり、アメリカはあなたがどのウェブページにアクセスし、どの動画を見て、どのツイートにいいねしたのか、すべて知っている。


今の時代は、「心の戦争」と言われる。軍が欲しているのは、最新鋭の兵器ではない。


(時代はドローンに移行している。日本は未だに、「核は抑止力」とか言っている。正直、核の時代はもう終わった。ドローンの方が強い。


第二次世界大戦下でアメリカが空母を開発しているときに、「世界最大の戦艦だ。」とか不沈艦だとか言っていた、「時代錯誤の国」、日本。


もう70年以上経ったのに、この国は何一つ学ばず、同じような過ちを繰り返そうとしている。そしていつも、政府の「大日本帝国万歳」の巻き添えを食らうのは、小さな市民たちだ。)


アメリカ軍が、否、世界中の国が欲しいのは、あなたの端末の履歴なのだ。


ネットサーフィンをしていると、見事に私の趣味嗜好にかなった広告が表示される。これは例の、Googleによって収集されたビックデータ解析技術のなせるわざである。


しかし私は臍が明後日の方向を向いているため、素直に広告をクリックしたくない。だから、「この広告の表示を停止」させる。


見事に私を分析したインターフェースの広告を、「関連性が低い(あまり興味がない)」という理由で非表示にすると何が起こるか?インターフェースは混乱する。


無理もない。合っているものを、間違っていると言われるのだから。その結果、あべこべな広告を表示するようになる。私は内心でしめしめ、と思う。


この地球上に棲む70億以上の人類のうち、実にその半数以上は、インターネットにアクセスすることができる。少なくとも人類のうち50%は監視されている。


私はそのうちの一人に過ぎない。単純影響力にして、0.0000025%。


それでも、まあ、「しないよりはまし」だと思うから、私は今日も、ビックデータを混乱させている。