やがて君になる
第6巻を読んだ
アニメを見て5巻までの内容を知っていたから、6巻を買った。
共感する
侑に
私は生まれつき無感情というか、大げさに振る舞うことが苦手だ。そこは侑に共感する。初恋は未だ無い。恐らくこの先にもないだろう。
*1私は臆病だ。誰か大切な人ができた時に、その人を失うのが怖い。自然消滅でも死別でもどうせ別れがあるなら初めから交際しなければいいとさえ思う。一人で生きるには、この世界は寒すぎるけれど。
それ以前に、愛する人ができるのが怖い。片思いでも。誰も愛さなければ、私がどう振る舞おうが問題はない。しかし、愛する人を傷つけたり、失望させたりするのが怖い。
そんな喪失を、責任を私は背負いきれない。
七海に
私が中学二年生の時のある事件から、私は人畜無害を演じて来た。俺TUEEE系の主人公ぶっているのではない。あどけない少年を続けてきた。いや、今思えばずっと演じ続けてきた。生まれた時から。
クラスのリーダー格に気に入られる
私はなぜか、クラスのリーダー格に気に入られた。小学生だった時から、中学生の時も、高校でもずっと。リーダー格というのは、要は声が大きい馬鹿な男子*2で、小学生ならスポーツ、高校生ならまとめ役ができる者のことだ。
好都合だった。そのおかげでいじめられることはなかった。リーダーが私の盾になった。その権力を以て。*3
しかし、「リーダーに気に入られれば安全」ということは、「リーダーに気に入られなければ危険」ということだ。だから、私はずっと演じ続けてきた。生きるために。たぶん無意識に。
不安定な地位
私は遅刻も忘れ物も多い。*4かといって明るい性格でもない。だから、恐らく無意識に同情を誘っている。
この国の合理は死んだから、もはや理性によって何かを判断する人は居ない。平等など無く、神格化するか卑下するだけだ。卑下する対象に対する反応は、3通りにわかれる。①無視。存在を認めないということだ。②反感。嫉妬とか羨望から生まれる反応だ。③同情。哀れみなどから生まれる。私はこれを誘導しているのだろう。
だから、本来なら最低な評価を受ける筈が、愛されキャラで通っている。愛されというか、あどけない、責め立ててはいけない雰囲気で。もう疲れきった。やめようかな…
母の前ではフェミニズムに理解のある息子を演じて来た。妹の前ではよき兄を。私はいくつのペルソナを着ければいいのだろう…
第7巻も楽しみ
もう買ってあるので、明日読む。11月発売予定ので最終巻も読むつもりだ。